抱えてしまっている問題とは?
2025年05月02日 07:20
子どもたちが抱えているその「問題」が何か
をこれから述べてみましょう。
ひきこもりの問題は、その時点での
自身の限界を超えた事象に遭遇した際の
対処の仕方の誤りという側面があります。
私たちは、日々の生活の中で、
自身の様ざまな能力の限界を超えた
アクシデントに見舞われることがあります。
その際、どう対処していけるかで、
その後のなりゆきが変わってまいります。
その状況をどういう態度で受け止め、
どういう姿勢でこれからに臨むか。
ここが肝心です。
ひきこもりは、
そのままにはしておけない事柄を、
そこに置き留め、そこから離れる
という対処をしてしまった結果です。
身の保全、苦痛からの回避です。
とりあえずの対処法としての
短期間のことであれば、まだいいのですが、
数ヶ月や数年となってしまうと、
そうも言っていられなくなります。
だからといって、
単に「そういう態度はけしからん!」ではなく、
なぜ、そういう対処しか出来なくなって
しまっているかということを認識していく
ことが大切です。
他のより適切な手立てを取れるように
ならなければならないからです。
背景にあるのは、
これまでにもお話ししてきたように、
ストレス耐性や、欲求不満耐性の低さです。
思い通りにならない場合の忍耐力や抵抗力の
脆弱さがあります。
また、そこからの感情のイラダチや
衝動的な行動を抑制する力も、脆弱です。
感情のコントロールのための
気持ちの切り替えなども、
決して上手くありません。
こだわりや囚われが強いところがあります。
ものごとを思い通りにしていこうという
自主性にも欠けています。
欲求だけが先行し、主体的な行動が
取れないのです。
それから、思いをとげていくためには、
自分一人で成しえることは少ないものです。
ですから、他者との永続的な人間関係を
結んでいかなければなりません。
しかし、この人間関係を構築、維持していく
という領域も、重ねて不全感を
もってしまっていることが多いのです。
自身の限界を超えたアクシデントに
見舞われた時、早期に他者に相談し、
協力を求めるということができません。
協力者の手をふりはらう場合も
少なくありません。
上手にサポートを受けることが
できないでいるのです。
それは、身近な家族にすら
求められないほどです。
他者に対して、積極的な信頼感を
もてずにいます。
ここには、自分自身に対しての
信頼感の欠如が大きく関係しています。
次回から、
これらの当事者本人が抱えてしまっている
問題の背景を詳しくお伝えしてまいりましょう。
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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