ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

責任の見極め

2025年04月08日 08:41

親と子で、それぞれ別の問題を抱えている

ため、それぞれが、

自分の問題に責任をもって対応していく

ことが肝要であることを前回述べました。



そのためには、責任を見極められる目

必要です。

子どもたちは、何かは分からなくても

(話してくれないから)、

思い煩う原因となる問題を抱えているのは

事実です。




そして、その問題から逃れるためか、

痛みを感じないようにするためか、

解決の手立てが全く見えず止まって

しまっているのか、

いずれにせよ、

ひきこもるという手段しか選択できないでいます。

 


 

その状態を改善していくのは、

本人自身の責任です。




子ども自身の心、意識をこちらの思惑通りに

動かすことは、できません。

つまり、

親御さんがそのことに責任をもつ必要は

ないのです。

本人の“気づき”の問題です。

もてない責任をもとうとすれば

いたずらに疲弊します。


 

 

では、親御さんが抱える「ひきこもりの問題」

にどう責任をもっていくかをお話ししましょう。

 

 


「ひきこもりの問題」は、

わが子がまさに身動きが取れない状態にある

わけです。




何かを抱えているであろうはずなのに、

親に対しても直接的な援助を求めない。

それどころか、

コミュニケーションもほとんど取れない状態。

中には、援助を求めるのではなく、

攻撃(家庭内暴力など)をしかけている場合も

あります。


 

 

いずれの場合でも、親子間の信頼関係に

何らかの不調和があるのは確かです。

ですから、

コミュニケーションを回復していき、

信頼関係を取り戻していくことに

責任をもっていく必要があります。




「いいかげんに、しろっ!」では、

信頼関係を取り戻すための

コミュニケーションにはなっていません。

ましてや、適切なコミュニケーションが

はかられないまま、

子どものやる気がある日突然わき起こること

を待つ姿勢は、責任をもっているとは、

決して言えません。




「見守っている」と、

自分の気持ちをごまかすのはやめましょう。


 

 

また、子どもは自分が抱えている問題の

解決策が分からないで、留まっています。

もっと言うならば、

起こっていることを認識できないでもいます。

さて、そういう状況で親御さんは、

何に責任をもつべきでしょうか?

 


 

そうです、解決策の提示です。

そのためには、親御さん自身が、

わが子に何が起こったかを推察して

いかなければなりません。

もちろん、

推察し、解決策を提示できるためには、

一人で考えあぐねていても仕方ありません。

 

 


よく、具体的な解決案もないまま、

ただ「頑張れ!」と叱咤激励していること

がありますが、これこそ無責任な話です。

わが子から「何を頑張ればいい?」と

問われた時に、何と答えるおつもりですか?

 


 

起こっていることを推察し、

解決策を見い出すためには、

足を使って行動あるのみです。




私自身、支援活動が出来るようになるために、

どれだけの距離を移動し、

どれほどの人たちに会ってきたでしょうか。

「ひきこもり」という現象を

知らなければならなかったからです。


 

 

親御さんが負うべき責任が

何か分かって頂けましたか?

自分自身の問題の責任をもつということは、

他者(子ども)の責任を肩代わりする必要はない

ということでもあります。

いや、もってはならないのです。




責任の肩代わりは、

子どもの自立を阻む最も大きな要因だからです。


(続く)





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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい

のかを具体的にアドバイス致します

https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/

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