自己喪失の病②
2023年12月29日 11:48
以前、中学からの6年間に及ぶ
完全閉じこもりで、そこから脱した時、
外の風景は変わり、自分の身長が
伸びたせいで視界も変わり、
「歩き方を忘れました」と言ったほどの
青年が、
当協会での訓練の間にできた
友人たちを会わせることもかなわず
突然他界した母親の葬儀で、
棺に向かって、
「生んでくれてありがとう」
と泣きじゃくっていた。
そんな出来事がありました。
この青年は、
「僕は母のお腹の中にいる時からト
ラウマ体験があります」と
言っていたのです。
妊娠中、お腹を父親から蹴られるといった
両親間の夫婦仲が
ひきこもりを誘引する
背景にあったのです。
でもこの青年は、
「死んでも生きてやる!」と決意して、
専門学校へ進学し、卒業。
自分の夢に向かっていきました。
これまで、10年を超す、また20年近くの
ひきこもりのケースもありました。
40代もありました。私と同い年もいました。
ほとんどの青年たちが病気ではありません。
社会へ巣立っていきました。
彼らが抱えていたものは、
〈自己喪失の病〉です。
周囲から決して愛されぬ、求められぬ
といった思い込みからくる絶望感に
打ちひしがれているのです。
病とはいっても「恋わずらい」と同じで
効く薬はありません。
私は、「乞い煩い」と表現しています。
人の温もりを乞うているビョーキなのです。
だから人の家族の温もりでしか治せないのです。
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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