手段の目的化
2024年12月03日 07:17
不登校、ひきこもりという手段によって、
何ものかを解決しようとしていたはずが、
ひきこもること自体が目的となり、
長期化を招いてしまうのです。
行動の動機付けには、欲求が関わっています。
自己の欲求は、常に意識されているとは限らず、
意識下に抑圧され、
自分でも気づけずにいる場合があります。
抑圧された欲求は、
私たちを静観しているわけではなく、
常に隙をねらって、
関心の在りか、行動を方向付けます。
自覚できている欲求は、
要求という形で周囲にはたらきかけますが、
自覚できていない欲求は、
要求ができませんから、代わりに
症状として表します。
学校へ行く朝から、頭痛がする、お腹が痛い
といったものです。
身体は正直です。
意識が気づいていない不全感もキャッチして、
シグナルを発してくれます。
登校できない、部屋に閉じこもるといった
行動も、いわば症状です。
発熱や下痢は、体内から病原を締め出す手段
であって、目的は健康の回復です。
ですから、ひきこもることによって、
何を回復させようとしているのかを
見極めることが大切です。
子どもたちは、周囲(特に親)の期待を読み取り、
それを優先させた方が自分にとって有益だと
判断した場合、自己の欲求に覆いをかけます。
押し込められ、隠された欲求は、
象徴的な満足を求めようとします。
学校からの退避、自室(わが家)への閉じこもり
という行動が象徴しているものが
何かを考えてみてください。
学校は、「管理」「評価」「集団適応」
という世界です。
自室は、公私で言えば公(表)に対しての私(裏)、
シェルター、子宮を象徴している
とも言えるでしょう。
子宮に還るということは、
究極の赤ちゃん返りです。
生れ直し、生き直しを求めているのです。
なんとしてでも、
自分は愛されていると
信じなくてはならないからです。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
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