「ありたい姿」「あるべき姿」
2024年11月11日 07:06
前回に続き、マズローの「欲求階層論」。
今回は、五段階目の自己実現の欲求
に関して述べてみましょう。
私が不登校やひきこもりの青少年、
その家族たちの支援活動を通して、
かねて感じることは、
自分がどちらの方向へ向かって
いけばいいのか、
「ありたい姿」と「あるべき姿」が、
ほとんど見えていないということです。
つまり、どうなりたいというものが
不明瞭なのです。
「今の自分がきらいだ」と言う反面、
では「どうなりたいのか?」
という問いに、
具体的な内容は返ってきません。
せいぜい「普通になりたい」です。
その“普通”も漠然としています。
普通の状態がどういうものかが、
不明瞭なのです。
「ありたい姿」というのは、
自身の希望から来るものです。
こういう価値観をもって、
こういう考え方や行動ができる人間に
なりたい。
というものです。
これには、具体的なモデルがあった方が
分かり易いと思います。
歴史上の人物でも、自分が尊敬できる
(真似したい)スポーツ選手や芸能人、
実在の人物でも物語上の架空の人物
でもかまいません。
モデリング(手本)できる人物を作り、
真似ていくのです。
「あるべき姿」というのは、“必要性”
からの視点で考えます。
自身の年齢から、主に社会的に求められて
いる状態の姿を考えます。
何かを習得するための学習、
訓練を行っておかなければならないのか。
自立した生活をするために
就労しておかなければならないのか。
年齢に相応しい見識をもって
おかなければならないのか。
等など、社会的(個人の欲求を超えた)に
要求されている、自分が置かれている
立場を認識していく必要があります。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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