愛着の絆
2024年10月27日 07:19
「所属と愛の欲求」が、前回述べた居場所を
求める欲求です。
学校でいじめなどを受けた子は、
他者から疎外されてしまっているわけです
から、当然行き場を失います。
ひきこもりは、学生でもなく、社会人でもなく、
社会から隔絶された環境で、
家族の一人であるという認識ももてずに
孤立感を感じています。
また、愛の欲求は、情緒的な相互交流、
愛情の交換を求める欲求です。
この欲求は、特に五歳ぐらいまでの愛着欲求
とも深く関わっています。
乳幼児期に親との間に充分な愛し愛される関係
が構築され、「基本的信頼感」が
健全に育っているかは、以降の人格形成に
大きな影響を与えます。
「自分は親から愛され、
周囲から求められている」
「自分の身の回りの人たちは、
信頼のおける人たちだ」
という感覚が備われば、
健全な自尊心、自己信頼感も育ち、
自分の存在は価値あるものという自己認識が
もて、あらゆるストレスに対しても
強くなれるのですが、
不登校、ひきこもりの青少年たちの脆弱さは、
この愛着の絆が強く結ばれていないことに
よるものが多いようです。
自尊心、自己信頼感に関わる欲求が
次の「承認欲求」です。
正しく評価されたい欲求です。
このあたりに関することは、下記ブログを是非ご覧下さい。
『親の承認の意味するもの』
https://www.interbrain.co.jp/blog/former/entry/post-135/
『敬いを失うと』
https://www.interbrain.co.jp/blog/former/entry/post-134/
「欲求階層論」が示すものは、
発達にともなって欲求の性質が変化していく
ということは、欲求が満たされないことで、
発達が止まってしまうということも
同時に示しています。
不登校、ひきこもりの青少年たちに見られる
未成熟さ(幼さ)の原因を理解できる手立て
にもなるようです。
「自己実現の欲求」に関しては、
次回に述べてみたいと思います。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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