ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

欲求階層論

2024年10月24日 06:59

マズローの「欲求階層論」では、

人間の欲求を五つの水準に分け、

欲求が発達とともに変化をとげると

説明しています。


 

 

優先度の強さから、

1.生理的欲求
2.安全欲求
3.所属と愛の欲求
4.承認欲求
5.自己実現の欲求

 

 


「生理的欲求」は、

食欲や睡眠欲といったもので、

生存に必要な根源的な欲求です。

 


 

不登校、ひきこもりの青少年たちで、

この水準が満たされていないケースは

ほとんどありませんが、

家族との食事の場でトラウマを抱えた事例は

少なからずあります。

 


 

会話、テレビの観賞を許されず、

お通夜のような沈黙の中で食べなければ

ならない。

父親が、食事の内容に文句をつけ、

母親を侮辱する。

時には食卓をひっくり返す。

食事の間、説教が続く。

完食を強要され、必要以上に食べさせられる。

不快感を与えるような不潔な格好や

下品な食べ方をする。

などです。

 


 

食事は毎日のことですので、

これらの状態が日常的になると、

食欲の未充足(肉体的苦痛)も伴って、

精神的なダメージが大きいようです。


 

 

「安全欲求」は、身の安全や精神的安定で、

恐怖や不安などで情緒的混乱を招くような

環境にあれば、当然甚大なダメージを与えます。

 

 


例えば、大きな声やヒステリックな声で

叱責される。

怒られる時に、モノが飛んでくる

(殴られる、蹴られるは当たり前です)。

両親間や母親と祖母、いわゆる嫁姑間の不仲は、

子どもたちに最も強い不安感を与えます。

 

 


また、兄弟間での両親の不公平な関わり方

の違いも子どもたちにとっては、

安全を脅かすもので、

事例としてもかなりあります。

自分が他の兄弟より愛されていない、

どうでもいい存在なんだという

認識をもった子どもが傷つくのです。


 

 

安らげるはずの家庭が

安全地帯になりえなければ、

子どもたちに居場所、逃げ場を

失わせてしまいます。


(続く)






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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい

のかを具体的にアドバイス致します

https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/

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