世代伝播
2024年08月03日 06:51
満たされぬ欲求は、あらゆる手段を使って
でも、満たそうとかかります。
時には、棚上げや抑圧といったやり方で、
ひとまず脇へ置いておくことも
ありますが。
いずれにせよ、その後の行動は、
欲求の向かう方向へ知らず、知らずの内に
押し進められてしまいます。
子どもたちの愛着欲求また承認欲求が、
適切に満たされぬ背景にあるものは、
両親自身の満たされぬまま持ち越されてきた
苦悩です。
親自身が満たされずに来た欲求は、
他者との人間関係で埋め合わせようと
はかります。
その他者にわが子があてがわれて
しまうのです。
必要とされることに渇望している親は、
わが子から頼られることでそれを
満たそうとします。
わが子の「愛されたい」という求めより、
自身の充足を優先させてしまいます。
結果、子どもは愛されることを反故にされ、
逆に親を頼る、愛することを要求される
ことで、二重のダメージを受けることに
なるのです。
こうして、各世代に引き継がれていく
未充足感は、代ごとに濾過され浄化される
のではなく、塗り重ねされた顔料のように、
代を追うごとにより深みを増していきます。
深められた未充足感は、強力な牽引力を
もって、その家系の家族関係を
方向づけます。
これが元型(アーキタイプ)となり、
次の世代へ引き継がれ、家系の生き方
を反復再現するのです。
実際、私が関わったご家族には、
数世代前にひきこもりや親族に精神疾患、
依存症、離婚、自殺などが多いといった
その家系特有の傾向が見られました。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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