ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

存在の矛盾

2024年07月30日 09:59

「人生四苦八苦」と申しますが、

その一つが「求不得苦(ぐふとっく)」

求めて得られぬ苦悩です。

 



人の行動の源泉は、欲求です。

欲求は、次から次へと湧き起こります。

また、充たされぬ限り、その欲求は

消えることはありません。

だからこそ、得られぬ苦しみは

身を焦がすほどのものなのです。

 


 

行動の意味を知ることは、その行動を

駆り立てた欲求を知ることでもあります。

 


 

不登校、ひきこもりは、

他者との関わりから逃避したい衝動

かられ、とっている行動です。

不登校、ひきこもり自体が目的ではなく、

それは手段なのです。

 


 

自分自身の存在が、周囲から認められない、

受けいれられないものだとするならば、

決して人を身近にすることはできません。


 

 

なぜ自身が受けいれられない、

愛されぬ存在としか思えないのかは、

両親への愛着欲求と深く関係しています。

 


 

親というものは、自分の存在をこの世に

在らしめた存在です。

生理的早産である人間にとって、出生後、

直ちに母のふところに抱かれることは、

生き残るための必須の課題なのです。

 


 

誕生を機に、胎内では自動的に栄養補給

されていた状態から、

関心を持たれなければ与えてもらえない

状態に環境が激変するのですから、

愛着欲求の充足度合いが心身に与える

影響は、甚大なものです。


 

 

もし仮に、人生早期にこの愛着欲求が

未充足な状態があれば、

自身をこの世に在らしめた対象(親)から、

存在を否定されるという矛盾を突きつけ

られることになるのです。

このことは、子どもの人格の統合

大きく揺るがします。


(続く)




*********************************************

家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい

のかを具体的にアドバイス致します

https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/

*********************************************