依存性の増大
2024年07月03日 06:45
前回、過剰なほどの承認欲求の充足に
強迫的になることを述べましたが、
これがもうひとつのキーワードである
「依存性」を招きます。
求められない、愛されないという感情は、
絶望感につながります。
その絶望感をぬぐいさるためには、
絶え間なく承認され続けなくては、
自分で自分を支えきれなくなって
しまいます。
そこで、身近な関係に依りすがろう
(依存)とします。
見捨てられることに恐怖し、一切の対立を
避けようとします。
結果、他者からの要望を断ることが
できず、他と違う意見を主張すること
も避けてしまいがちです。
周囲の環境に流され、振り回され、
他者に隷属、支配される生き方と
なります。
こうやって自分を出さないでい続ければ、
ますます自分が見えなくなり、
周囲の評価に過剰に依存するように
なります。
「どう見られているか心配だ」
「笑われないか」
「バカにされないか」
「きっと、おかしく思われている」
などと、人の目に怯えるようになって
しまうのです。
そしてまた、人を遠ざけ、さらに自分が
見えなくなってしまうといった
悪循環に陥ります。
「自分らしさ」という独自性は、
他者との関わりあいの中でこそ
自覚し得ます。
つまり、違いがあってこその独自性
なのです。
自分の世界に閉じこもり、ひきこもる
生活を続ければ、
自分ならではを写し出す鏡となる
他者存在を失うことになります。
自己信頼感を取り戻すための「自分」を
自覚できなければならない状態にある時に、
その術を自らが放棄してしまうことに
なるのです。
この矛盾にも気づけないでいるのが、
ひきこもりの実態です。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
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