親子の共同作業
2024年06月23日 06:53
訪問することなく、本人自身が
相談窓口に出向いてくるように促して
いくためには、ひきこもりの継続に
親が一役かっていることを認識する
必要があります。
では、それを説明してみましょう。
いざ、わが子の不登校やひきこもりが
発生した時に、その事実を受容する
ことを先延ばししてしまいがちです。
「うちの子がひきこもっていると
思いたくなかった」
と言う親御さんがいます。
「本人自身の問題だから」と、
本人の動き出すことだけに依存して
いた親もいます。
身内にすら秘密にし、相談機関にも
行かなかったり、
一番こわいのは、支援者の介入が
始まり、ドアを開けられる状態に
なったり、コミュニケーションが回復
していき、自立への兆しが見えてくると、
「子どもを追い詰めてしまう」
「再び傷つけるようなことはしたくない」
といった理由で、
妨害を始めてしまうことです。
特に、それまでかいがいしく食事の
用意や買い物係りになってしまって
いた親御さんに多いのです。
その役割にそれなりに充実感を得て
しまい、手放せなくなるのです。
早期の解決のためには、その状態を
理解していくことが必要です。
理解していきたいという姿勢を、
先ず本人に示していくことが大切
なのです。
理解をしていきたいという姿勢を
示せなければ、子どもは心を開かないし、
理解の手立てとなる訴えが聞けません。
理解が深まっていかなければ、
家族の行動になんらの変化も起こりません。
ひこもりという現象は、
「習慣の病」とも言えます。
人生とは問題解決の連続です。
それぞれの問題解決にあたっての
対処法が、現実から目をそらし、
痛みから逃避し、問題の先送りを
している間に、問題自体が消えて
無くなるのではという幻想を抱きながら、
時間を経過させてしまう。
といった、それまでのその家庭の習慣が、
ひきこもり長期化の仕組みです。
慣れ親しんだものは、無意識でも
行われるものです。
したがって、これまでとは違う行動を
取っていくためには、よほどの意識が
求められます。
ですから、「理解」が必要なのです。
私共の支援事例でも、
家庭内暴力が止み、
外出が出来るようになり、
自立に向けての取組みが始まると、
途端、元の行動に戻り、そのことが
本人へ苛立ちを与えてしまうといった
親御さんも少なくありません。
それほど行動変革というものは
難しいのです。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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