原因が見えにくいわけ
2025年09月22日 08:54
不登校やひきこもりが起こる
背景にある家庭を、
家族の機能がはたらいていない
「機能不全家族」とか
「多問題家族」と表現しますが、
家族トラウマは、
心の複雑骨折と言えるでしょう。
様々な問題が絡みあって、
成育過程の子どもに深い傷を残します。
これまでにも、
「原因のない結果はない」
ということを述べましたが、
不登校やひきこもりの原因が
分かりにくいのは、ひとつには、
本人がはっきりと話してくれない
というのがありますが、
実は、
本人自身も自覚できていない部分
もあって、話せないでいるのです。
特に、人格形成の過程の中で受けた
影響は、無意識の奥から、
本人に揺さぶりをかけますので、
本人自身、周囲から尋ねられても
答えられないのです。
原因の分かりにくさの
最も大きな理由は、
原因と結果の間隔がとても長いことです。
高校生の途中で、不登校が始まり、
退学、ひきこもりと続いていった場合
でも、そもそもの原因が生じた時期が、
小学校低学年や幼児期といったことが
少なくありません。
前の晩に飲みすぎて、今朝二日酔い
ということであれば、
原因と結果の間隔が短いですから、
分かりやすいのですが、
さすがに10年前後ともなれば、
まったく予想外のことです。
これまでも、
大学の途中でひきこもりだし、
15年ひきこもった青年が、
私に話してくれたトラウマ体験は、
小学校入学時のエピソードからでした。
また、大学を卒業し、
一度も就職したこともなく、
10年ひきこもった青年は、
ある日他の家族を家から追い出し、
母親だけを軟禁し、
これまでの無念を母親に打ち明けた
その話の最初のエピソードは、
幼児のころ父親に
激しく叱られた事に関してでした。
この青年は、父親への暴力は、
30歳を過ぎてなお
まだあっていました。
不登校やひきこもりが始まった
直前にあったアクシデントを、
原因と思いこんでいる親御さんが
ほとんどですが、それらは、
きっかけにしか過ぎません。
本当の原因は、もっと前にあるのです。
原因が見えにくい、
もうひとつの大きな理由は、
因果関係が分かりにくい
ということです。
例えば、先に述べた幼児のころ
父親から激しく叱責されたこと
(もちろんこれだけではありませんが)と、
大学卒業後(この青年は8年かかって
います)、すぐにひきこもったことが、
どうつながるのかという因果関係が
分からなければ、
原因として振り返ることもありません。
その因果関係については、
お分かりでしょうか?
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
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