ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

歪められた自己

2024年02月12日 07:30

誤ったアイデンティティがつくられてしまうのは、

親と子の間の境界が不明瞭になっている

状況で、本来の存在役割と違う役割を

担わされたときです。




「境界」というものは、自分と他の間でそ

れぞれが独立した存在であることを保証

するものでありますから、世代境界といわれる

親と子の間の境界が不明瞭ですと、

子の独立性を奪い、自律的な判断、

行動ができず、親から離れることができなく

なります。

親もまた、子どもから離れられません。

これが「共依存」状態です。




世代境界の混乱ともいうべき実例を

ご紹介してみましょう。

親としての役割、子どもとしての役割が

逆転していたり、親の欲求に子どもが

取り込まれてしまった場合です。




例えば、親が子どもを同等の友だちのように

関わったり、カウンセラーよろしく相談相手に

したりして、子どもの年齢に相応しくない

情報を与えたりした場合や、親が負うべき

責任を子どもに負わせたり、親が果たせ

なかった夢などを子どもに押しつけるなどです。




女性のひきこもり当事者からよく聞かれる

のは、母親から、父親や姑のグチを

聞かされることが多かったというものです。




また、

「あんたのせいでお母さん怒られたでしょう!」

と、両親の夫婦喧嘩の原因にさせられた話

も男女問わずよく聞きます。

これらにより、アイデンティティが歪められ、

自身の本来の立ち位置を見失ってしまうのです。





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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい

のかを具体的にアドバイス致します

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