自我同一性の危機
2024年02月03日 06:50
自己存在の意義が人のもつアイデンティティ
(Identity)です。
それは、存在理由であり、自分が自分である
ことの充実感。
いわゆる自分らしさです。
アイデンティティは、社会的関係の中で
他者と自分とを対比させたところで
見えてくる独自性です。
安定し、一貫したアイデンティティは、
主体性を維持でき、その分依存心を縮小
させることができ、自立的になります。
いわば、依存性が強まるのは
自我同一性の危機(Identity crisis)状態に
あるときです。
ひきこもるという現象は、
健全なアイデンティティが確立されなかったこと
がひとつの大きな要因です。
ですから、アイデンティティの確立が必要
なのですが、その確立のためには、
他者と関わる必要があります。
他者との違い、独自性を認識することでこそ
確立できるからです。
それなのに、その他者との関わりに怯え、
身を隠す。
悪循環になってしまっている状態です。
アイデンティティが確立されない背景には、
不明瞭な「世代間境界」という
問題があります。
「境界」というのは、自己の独立性を保証
するものですが、不明瞭な世代間境界と
いうのは、親と子のそれぞれの立場、役割、
責任が本来の機能を果たさず、逆転したり、
歪められたりしている状態で、これにより、
自分がありのままの自分でいることが
許されない状態にあります。
昨今は、友だち親子や教師と生徒の関係も
フレンドリーにという風潮があるようですが、
実はこれもまたこの「世代間境界」の問題に
関連しているのです。
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
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