ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

依存して生きる

2024年01月30日 08:27

「人はひとりでは生きられない」と申します。

確かにそうでしょう。



人という字は互いに支えあってる状態を

表すとどこかで聞いたことがありますが、

「人間」という言葉でも分かるように

“間”があるということは、自分と間を隔てて

誰かがいるということです。

つまり、自分以外のものの中に生息する

生き物であるということです。




人間は、生理的早産と言われます。

他の動物と違い、出生後直ちに保護、

養育しなければ確実に死んでしまいます。

自分の足で立ち、母親の乳房にたどりつく

ことができません。

ですから、生まれながらにして他者に依存

して生きていくことが、プログラムされています。



近年は、小学生にスマホを持たせるべきか

といったような議論がなされていますが、

高校生以上となるとほとんど自分専用の

ものを所有しているのではないでしょうか。

そういった背景から、スマホ依存症といった

ことも懸念されています。



確かに、子どもたちに限らず、大人たちも

電車の中、歩行中、中には車の運転中

でさえ、スマホをのぞいています。

アルコール依存やギャンブル依存、薬物依存

といった依存症に代表されるアディクション

(嗜癖)に関しては、以前にも述べました。

悪習慣へののめり込みのことです。



アディクションの根底にあるのは、虚無感、

空虚感、喪失感です。




現代人は、豊かな時代にこそなっていますが、

何か満たされないものがあるのでしょう。

確かマザーテレサが日本人に対して、

心の飢餓状態と言っていたと思います。

その心の隙間に、欲望を刺激するものが

入り込んでくるのです。



スマホに依存するのは、他の依存症と同じく

スマホそのものに依存しているわけではなく、

スマホを手段、道具として、他者との

コミュニケーションを通して、自分の中の

満たされないものを満たそうとしているのです。






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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい

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