自己信頼感を育てる
2025年06月08日 07:17
以前こういう事例があります。
「父親が一言謝ってくれれば、
自分はひきこもりを終わらせたい」
と母親に告げた息子に対し、
「謝りたくない」と拒否した父親がいました。
この父親は、その事を母親から聞いた時に、
あるカウンセラーに相談したそうです。
そのカウンセラーは、
「絶対に謝ってはいけない。
親子の立場が逆転してしまって、
牛耳られますよ」 とアドバイスをしたそうで、
父親は「我が意を得たり」とばかりに、
謝らなかったのです。
このカウンセラーは、
恐らく家族支援の経験に 乏しい方だった
のでしょう。
解決へのチャンスを一つ潰してしまいました。
わが子に自分の非を謝るということは、
子どもが感じたことや、考えたことの方が、
自然であり、適切で正しかったということを
認めることでもあるのです。
自身に対しての信頼感を与えることが出来る
機会でもあるのです。
ひきこもる青年たちに
自己信頼感が育っていない背景には、
こういった ことが大きく関わっています。
頑張ってもほめられず、失敗は責められ、
正しさを認めてもらえず育ち ますと、
自分の感性や判断に自信をもてなくなって
しまいます。
どんなに正しくとも、
やり過ぎると弊害があります。
子どものために良かれと思ってやったことでも、
結果的にぬぐいきれない ダメージを与えれば、
きちんと謝るのが筋(道理)です。
行為の結果に責任をもつという自己責任の
手本を示す教育(躾)的機会 でもあります。
自己責任の姿勢が身についていませんと、
自分の人生に責任をもつことも しなくなります。
常に結果の責任を何者かに転嫁し、
目の前現実から目をそらそうとします。
問題を受け入れられないのです。
主体性は失われ、依存的な生き方になります。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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