ブログ《存在の痛みへの寄り添い》

子はカスガイ?

2024年05月04日 06:55

わが子をいとおしみ、期待せぬ親は

いないでしょう。

私がかねて相談を受けている親御さま方

も皆そうです。

しかし、その期待のかけ方に

適切ではなかったところがあったのです。

 


 

それは、自分の自尊心を高めるための

手段としてわが子を利用してしまった

ことです。




ひきこもりや不登校の家庭の親御さんは、

自尊心がとても低い状態にあります。




わが子がそういう状態になったことで、

さらに自尊心を打ち砕かれたといった

ところもありますが、そもそもの

自己否定感が強いのです。

 


 

私たちは基本的信頼感を土台に自他を

肯定否定するかの生き方のかまえが

決まり、その後の経験、体験により

人生脚本を創りあげていきます。


 

 

健全な自尊心を持ち得ない親は、

子育てを通して、それを補おうとします。

わが子を生きがいとし、過剰な期待

かけ、関心は干渉となり、無意識の内

に自分の人生に取り込んでしまうのです。

 


 

また、「子はカスガイ」と申しますが、

夫婦の関係を子どもの成長を共に願う

ことによって辛うじてつなぎとめよう

とします。

目の前の夫婦の問題から目をそらす

ことができるからです。




子どもの成長は痛みをやわらげて

くれます。

これらのことにより、子どもはありの

ままでいられることを許されず、

親の使命を負った子となるのです。

 

 


重い扉を支えきれず、カスガイは

軋みはじめます。


 

 

天分天賦の才という言葉がありますが、

子どもにはそれぞれの持って生まれた

個性というものがあります。

「天命」とも申せましょう。

 


 

子どもたちは、生来の資質、能力を

活かし、自己の求めるにしたがって

猛々しく生きていくべきです。

 


 

親から負わされた使命によって、命を

使われ、本来の生き方ができなければ、

自己認識が歪められてしまいます。




特に親の期待を読み取り、それを懸命に

はたそうとするタイプの子ほど、期待に

応えられぬ自分を自らおとしめます。


 

 

子どもにとって、親の期待は正しいもの

であり、それに充分に応えられぬ自分は、

愛されない価値のない存在となるのです。






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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀

ひきこもり・不登校相談

なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい

のかを具体的にアドバイス致します

https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/

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