しがみつき
2025年05月18日 07:07
ひきこもる青年たちの行動面の特徴として
顕著なものは、
「しがみつき」です。
何にしがみつくかと言うと、
“現状”に対してです。
つまり、変化することへのためらいが
強いのです。
彼らは、想定外の事が起こった時に、
適切な対応が出来ず、
そこでフリーズしてしまうか、
その場から退散してしまいます。
つまり、
環境変化に対しての適応力がないのです。
「諸行無常」という言葉もありますが、
何事も常に変化していきます。
変化しているものを不変のものと
誤認するところから苦悩が始まります。
良いことがあれば、
その状態が永劫に続くものと勘違いし、
何らの努力もしなかったり、
悪いことがあれば、
それがどうにもならないと過度に心配し、
抑うつになる。
いずれも誤った対応です。
「禍福はあざなえる縄の如し」
いいも悪いも永遠はありません。
常に変化していっているのです。
ですから、
変化を止めようとしたり、
変化に気づかなければ、
必ず問題が起こります。
そもそも問題というもの自体が、
「そのままにはしておけないこと」
なのですから、
問題が生じているにもかかわらず、
そのままにしておいて、
ひとりでに問題が消えて無くなると
幻想を抱いているのが、ひきこもり現象です。
現状へのしがみつきは、たとえその現状が、
自分にとって好ましからざるものであっても、
そこへ止まります。
改善のために、新たなことに挑戦し、
変化を起こすことの恐れの方が強いからです。
また、そこへ注ぐエネルギーが
すでに枯渇しているからです。
現状に満足できているわけでは
決してないのだが、
保証のない取り組みよりは、
「まだましだ」というわけです。
(続く)
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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