煩悩まみれの人間
2023年12月13日 07:01
前回のブログで、
「ひきこもり(不登校)という治療法を治療する」
というのがおかしいことが分かられましたか?
不登校でもひきこもりでも、その解決のためには、
この生き方の無理、生き辛さを知る
必要があるのです。
そして、単に学校に戻す、とっとと働かせる
といった対症療法ではなく、
原因療法を行っていかなければ、
数年後に同じ状態を繰り返し、さらに深刻な
長期の閉じこもり状態に陥ります。
長期化は、新たな問題を生じさせてしまいます。
最初の生き辛さの問題に加え、さらに本人から
奪ってしまうものがあるのです。
では、その原因に関する部分を述べて
みましょう。
「人生は苦である」
と仏教ではとらえられています。
「四苦八苦している」と日常会話で使いますが、
実は仏教用語です。
内容を詳しくご紹介しましょう。
「四苦」は「生・老・病・死」
これにさらに四つの苦が加わります。
「怨憎会苦(おんぞうえく)」 憎い相手に会う苦悩
「愛別離苦(あいべつりく)」 愛する者と別れる苦悩
「求不得苦(ぐふとっく)」 求めて得られぬ苦悩
「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」 存在そのものの苦悩
以上で八つの苦です。
皆さんも日々経験している苦悩だと思います。
では、この苦悩のもとは何かと申しますと、
それが、煩悩であり執着です。
アディクションというものがあります。
アルコール依存症やギャンブル依存症といった
ものに代表される“習慣の病”のことです。
日本語では嗜癖(しへき)と言います。
addictというのは、
「はまる、おぼれる、そまる」といったまさに執着
のことですが、
嗜癖は、悪い習慣に耽り、やめようとしても
やめることができずに日常生活を
支配されている状態をいいます。
百八つの煩悩と申しますが、
皆さんいかがですか?
悪習慣のひとつやふたつはお有りになるでしょう。
アディクションは、
アルコールや薬物への依存の【物質嗜癖】
ギャンブルへののめり込みやリストカット
といった【行為(過程)嗜癖】と
DVや児童虐待などの【人間関係嗜癖】
があります。
ひきこもりは家族に依存する
人間関係嗜癖、また行為嗜癖でもあります。
私は、〈絆の病〉と表現しています。
煩悩を消すことは悟りを開かない限り、
私たち凡夫には無理な話でしょう。
アディクションが問題なのは、
コントロールが効かないということです。
先にも書いたように、日常生活を
支配されている状態が問題なのです。
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家族心理教育コンサルタント 中光雅紀
ひきこもり・不登校相談
なぜ起こったか、原因は何か、何から始めたらいい
のかを具体的にアドバイス致します
https://mbp-japan.com/fukuoka/search/area:40/genre:9:9009/
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